発症の診断を受けてから、
たくさんの方の闘病記を読み漁り、
猫の医学書を読んでリンパ腫、白血病についての理解を深めたり、
人間の癌の本を読んで生活面で改善出来ることを考えたり。
とにかくあらゆる『癌に効くとされること』を試していきました。
正直、悲しいことに何が良い効果をもたらしていたのか、はたまた影響は皆無だったのかは分かりません。
でもどの飼い主さんの『出来ることはすべてやりたい』という心理は同じなんだろうと思います。
たぶん、闘病に正解はないんです。
その子、その子で合うもの、合わないものも全く違う。
だから、「これは効果がないんだ」「これは効果があるんだ」ということにはならない。
正解がないからこそ飼い主である人間は悩み、苦しむ。
けれど、それが最愛の愛猫と『共に闘病した』ことに繋がるのではないかと思っています。
今回は、私とトット&ぺこが試した様々な治療法について記したいと思います。
どうか、この情報が少しでもどなたかの参考になり、穏やかな時間が永く続きますように。
西洋医学
ステロイド薬(プレドニン)
発症と診断されたときにまず処方されるのが一般的な薬がステロイドです。
ステロイドには「鎮痛と抗炎症作用、食欲増進」という効果があります。
一方、副作用としては「免疫抑制、利尿作用、糖尿病を引き起こす恐れ」があげられます。
ステロイドの服用後は早ければ数時間、少なくとも5~7日以内に炎症がおさまる。
ぴたりと合うタイプなら、以前の元気さを完全に取り戻せるようになることもあるそうです。
その効果は、双子であっても目に見えて差がありました。
トットにはステロイド服用に効果があったようで、服用後すぐに元気も食欲にも回復が見られました。(悲しいことにそれは長くは続かず、10日程で元の体調に戻ってしまいましたが。。)
一方、ぺこには全く効果がありませんでした。。。
ステロイドを服用することでどんな効果があるのか。
以下は心配性のド素人である私が、当時獣医さんに聞き、分かり易く説明してくださった内容です。
『リンパ腫とは、リンパ節が腫れている状態。
リンパ節とは、免疫・リンパ液・血液の循環をするところ。
その循環が上手く機能できなくなっているのでリンパ液や血液が溜まってしまっており、それが胸水の正体。
また、リンパ節は心臓の手前にあるものなので、腫れて膨らんでいるため心臓と肺、気管が圧迫されており、呼吸が苦しい状態を起こしている。
そのため、リンパ腫の成長を抑えることによって、きちんと循環が出来るようになれば、胸水は循環されて出ていくもの。
そのリンパ腫を小さくする効果があるのがステロイドである。
ステロイドの副作用として考えられるのは、副腎皮質機能亢進症(読み方:ふくじんひしつきのうこうしんしょう)、通称クッシング症候群と呼ばれるものが一応あるらしいが、猫の発症率は極めて低い。
また、リンパ節が免疫を作るところであり、ステロイドはそのリンパ節を小さくしようと作用することから、免疫の低下が起こります。(実際に服用後からくしゃみをするようになりました。)
ただでさえ難しい猫への投薬。
発症後は食欲がないので尚更です。試行錯誤の末、最終的にはオブラート+ちゅ~るがうちの子は一番成功する方法でした。
投薬のコツについてはこちらの記事をご確認ください。
インターフェロン注射
インターフェロンは免疫をアップさせるためのビタミン剤のようなものです。
副作用はないので注射を打つことで悪い影響はありません。
ただステロイドとは違い、インターフェロンにはリンパ腫を小さく抑えることは出来ないので、あくまで免疫をアップさせて共存する状態を作りだすことを目指すことになります。
抗癌剤治療
ぺこはステロイドで全く太刀打ちが出来なかったため抗癌剤治療を行いました。
ただ、抗癌剤は人間に使用するものと同じもの。
細胞を殺すことで癌細胞の増殖を防ぐことを目的としますが、細胞を殺していますので、つらい副作用がつきものです。(「人間ほどの副作用はない」と聞きますが、少なからず副作用はあります。)
抗癌剤もステロイド同様、ぴたりと合う子もいれば、まったく効果がない子もいる。
私は自分自身、抗癌剤治療を望んでいないので、使用することにはかなりの抵抗がありました。
しかし、獣医さんとの相談の上、ぺこの身体の小ささも考慮し、2回限定で抗癌剤をおこなうことに決めました。
トットのときは、トットがとにかく病院が嫌いであったこと(病院から帰宅後、しばらくよだれを垂らしてしまうほどストレスだったようです)から、もう病院には通院しないと決めたので抗癌剤治療は行っていません。
自然療法
酸素室
発症後はジェットコースターのように急激に症状が悪化し、呼吸が苦しくなります。
それを少しでも緩和してくれるのが酸素室です。これは是非用意してあげて欲しいと思います。
購入は高価ですので、レンタルをおすすめします。
うちの子たちは酸素室を用意すると、入れば呼吸が楽になることが分かったようで、自分から入っていました。
呼吸がそこまで荒くなっていない最初の頃は、自分の意思で簡単に出れるようにチャックを開けていたので、時々酸素室から自分で出てきていましたが、だんだんと外では呼吸が出来なくなってきてしまい、出ようとしなくなりました。
最期は出たがったら止めないと覚悟を決めていたので、それぞれ自分の意思で出てきてその時を迎えました。
ホメトキシコロジー(ホメオパシー)
ホメトキシコロジー(ホメオパシー治療) とは、西洋医学の一般的な薬で起こりうる薬の副作用がないとされる、自然療法です。
藁にもすがる想いで、獣医師と相談の上、自宅にて皮下注射を行いました。
遠隔ヒーリング(レイキ)
私はアニマル・コミュニケーションといった一種のスピリチュアルにも嫌疑がないタイプです。
知人が下記の団体にて行っていましたので、遠隔ヒーリング、また最期にアニマル・コミュニケーションもお願いしました。
スピリチュアル系は個人によって感じ取るものに差があるのかなと思いますが、遠隔ヒーリングをしてもらうと呼吸が落ち着いたり、楽そうな姿勢を取るようになったり効果を感じていたので、最期のその時も、「どうか苦しまずに逝けるように」とヒーリングをお願いしていました。
漢方&サプリメント
コルディG
コルディGはペットのための免疫サプリメントです。
その効果は多くの動物病院からも認められているもので、我が家では発症前から常に食事に混ぜていました。
正直お高いのですが、お守りとして、もしまた白血病キャリアの子とご縁があった場合は使用すると思います。
服用について、コルディ研究室(モリノス)さんにメールで問い合わせしたことがありますが、獣医師の方からとても親切なメールがすぐに帰ってきて、サービスにも満足でした。
ササヘルス+シベリア 霊芝茶 + 白花蛇舌草
漢方に詳しい知人から勧められて使用していたものです。
ササヘルス1瓶にシベリア霊芝茶と白花蛇舌草を溶かして、20分放置し冷蔵庫に入れて保管。
使用するときは食事に混ぜてあげていました。
友人を通じて購入していました。通販では購入できないようです。
後悔のない治療の選択を
沢山紹介してきましたが、最初にも言ったように正解はないと思います。
ただ、ペットロスに陥らないためにも、一番大切なのは飼い主さんが納得して最善の方法を考えて『共に闘病した』と思えることなのかなと思います。
こうして振り返ってみて、私が、もしまた、白血病の子と出会い闘病を共にすることになった場合は、下記のことは同様に行うと思います。
(もちろん、その子その子によってもちろん異なりますが。。)
+ステロイドでの治療(抗癌剤は使用しない)
+コルディGを健康時から常用
+発症後はすぐに酸素室を用意
+最期は遠隔ヒーリングで少しでも苦しみを取ってもらう
白血病という恐ろしく憎き病にこれから立ち向かわなくてはならない、猫さんと飼い主さんの一助になれば幸いです。
https://nekobesan.com/felv-fighting-log3
コメント
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