ペットショップからじゃなくて保護猫の里親になりたいと思っているんだけど、譲渡には審査があるらしいわね。
審査がかなり厳しいって噂を聞いたことがあるわ。ほんとなのかしら?
正直、譲渡の審査は厳しいです。
譲渡する側がそれぞれ設けている譲渡条件に適していても、譲渡を断られるケースもあります。
譲渡条件のほかに、譲渡する側がどんなところをチェックしているのかお教えしたいと思います。
譲渡条件って何?
保護猫の里親になるためには里親になれるかの審査があります。
ほとんどの団体は「譲渡条件」を設けています。
・ペット可物件であること
・完全室内飼いをお約束頂けること
・獣医師の指示に従い定期的な受診やワクチン接種をお約束頂けること
・適切な時期での避妊去勢をお約束頂けること
・終生飼養頂けること
・十分な運動のスペースと窓から景色が眺められのんびり日向ぼっこができる環境を作って頂けること (ケージのみの飼育は不可)
・誤飲誤食などの事故防止のためにお部屋の整理整頓、脱走防止にも万全の対策を講じてくれること
猫の動物福祉を守るためには必須のことだからです。
・単身者の方
・高齢者(60歳以上)のみの家庭への子猫や若猫の譲渡
・同棲カップル
・大きなライフスタイルの変化が近々ある方(社会人になる、一人暮らしを始めるなど)
・換気が十分でない室内で喫煙をされる方
私の譲渡条件も黄色・赤色両方を満たした方が基本ですね…
ただ闇雲に「譲渡不可」ではなく、例えば単身者の方であっても、ご自身に万が一のことがあった時のプランや猫が急な病気の時にどうするかをヒアリングさせてもらったり、同棲カップルや高齢者の方にも万が一の時の事態を想定してもらい譲渡できそうかを判断しています。
なぜ里親の譲渡条件が厳しいのか
保護猫たちがどうして保護猫になったのかという理由に直結しています。
「引っ越し先に連れていけず遺棄された」
「高齢の飼主が亡くなって一匹取り残され保健所に持ち込まれた」
「子供のアレルギーが発覚して遺棄された」
ペットショップのように安易に命を買うことが出来る場所があるために安易に命を捨てる人が後を絶たないのです。
命を育てることは安易なことではありません。
里親募集している子は少なからず一度はヒトのせいで悲しい想いをさせてきてしまった子たちです。
二度とヒトのせいで悲しい想いをさせたくないという気持ちから譲渡する側は自ずと厳しいチェックをせざるを得ないのです。
譲渡条件をクリアしていれば合格するのか?
表面的に条件をクリアしても即OKというわけではありません。
また、条件がクリアしていなくても「この方なら…」というケースもあります。
譲渡は保護猫と里親さんのマッチングではありますが、猫は口をきけない。
最終的には譲渡を決める方との相性も重要になります。
譲渡会にはどんな服装で行くのがいいの?
基本的に猫と対面するのはケージ越し。
なので服装についてはそんなに気にすることはないと言えるでしょう。
ただ場合によっては抱っこが出来るケースもあります。
そこでオススメはニット系、レース系は避けること。
猫を抱っこしたときに爪が引っかかるの恐れがあります。
キレイめすぎる格好もやめた方がBetter。
長めのネックレスなんかもやめた方がいいですね。
- 基本的には普段の服装でOK
- 年のため、猫を抱っこ出来る格好がいいでしょう。
譲渡会に必要な持ち物は?
その日に猫をお持ち帰りできないので猫をお持ち帰りするためのキャリーバッグなどは必要ありません。
ただ持参すると審査がスムーズに進む上級アイテムがあるので紹介しますね。
本気で猫を決めたい方は参考にしてください。
①家の間取図
家の間取図は里親内定する前には確認する団体がほとんど。
猫のお届けまでに必要な準備を提案するためでもあります。
簡単なもので大丈夫なので間取図を持ってきてもらえると、里親審査がスムーズ終わるかも!?
②家の内装が分かる写真(玄関や窓などを重点的に)
間取図とも似ていますがこちらは実際の写真。
保護主が譲渡後最も恐れていることが脱走です。
どんなにいい条件の里親さんであっても脱走対策へのご理解がないと譲渡は見送っています。
実際のドアや窓、外に繋がるすべての情報をいただくことで一緒に必要な脱走対策を考えることができます。
譲渡会に行くオススメの時間帯は?
譲渡会に行くオススメの時間帯はズバリ開始時刻です。
譲渡会は猫のストレスを考えて3,4時間程度の開催なのですが、開催時刻の1時間ほど前から準備のために猫たちは会場入りしています。自宅を出発しているのは更に1時間前。
つまり開始時刻でも猫たちは移動後2時間も経過しています。
それが譲渡会後半になると猫たちは疲れてきてしまうんです。
また、ほとんどの場合先着ではなく審査となりますが、お話ししている時点で保護主さんの中ではある程度内定しているケースもあります。
お話し聞く程度の気持ちであれば開始1,2時間後に行きましょう
譲渡会に行く前に考えておくべきことは?
猫を迎えたいと思って譲渡会に行く前に、審査をスムーズに進めるためにご家族で話し合っておいて欲しいことがあります。
①理想の猫ライフ
・猫とどんな暮らしがしたいのか?
・どれくらい猫に時間が取れるのか?
ご家族の中でも意見は様々かもしれません。
それらを事前に考えておいてくれることで、譲渡後にギャップが起きないようになります。
②自分、家族に万が一があった場合のこと
どんなに素晴らしい里親さんであっても、愛情があったとしても、不慮の事故や避けられない出来事は生きていればあるかもしれません。
・子供が生まれてアレルギーが発症した…
・重い病気が見つかり長期入院することになった…
どれも想像しづらいことかもしれません。
でも万が一のときこの猫はどうするのか、どうなるのかを真剣に考えてみてください。
まとめ
【 服装】
・ニット系、レース系は猫の爪が引っかかる危険性があるので避けた方がBetter
☞猫を抱っこする可能性を考えて適切な服装を着ていきましょう
【持ち物】
・家の間取図
・家の内装写真(ドアや窓)
☞保護主さんに安心して猫をお渡しできることをPRしましょう。
脱走対策は一番保護主さんが気にするポイントです。
【時間帯】
・開始時刻に行きましょう
【事前準備】
・自分、家族にとって理想の猫ライフはどんなものでしょう?
・自分や家族に万が一のことがあったとき猫はどうするんでしょう?
☞ゆっくり、真剣に、じっくり考えてみてください。
譲渡会に行く前にきちんと考えていくことが良い譲渡に繋がります。
いかがでしたでしょうか?
単身の方だったり高齢の方、留守時間が長い方などは里親になることはハードルが高いと思われているかもしれません。
でも、今日書かせていただいたことをクリアしていると、この方ならお任せ出来ると思ってもらえる場合もあります。
一番大切なのは『猫と向き合ってくれる方か、ご自身と向き合うことが出来ているか』
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